「俺は、男だ!クソ野郎」
第7章 助けて大悟…
「いや、暑くないよ?」
何ともなそうで平然としている淳兄。
「あぁ…そうなんだ」
…じゃあ暑いのって俺だけか。
急に、なんか
体の底から熱を感じてくる。
すでに顔は熱を帯びてるみたいだけど。
でも変。
なんだ、これ…
変な気分。
それに頭がクラクラしてきた…。
「岬、大丈夫?なんかキツそうだね。少し涼しいところに移動しようか?」
淳兄が俺の様子を見て
そう声をかけてきた。
「うん、そうしたい…」
コクンと頷く。
…俺、急にどうしたんだ?
風邪か…?
いや、でもこれは
それとはまた何かが違う。
そう考えるも先に、とりあえず今は
涼しい場所へ行きたかったから
考えるのをやめてしまった。
立ち上がるのも精一杯で
淳兄の肩を借りながら
お店の奥の個室に案内された。
フラフラした俺の体を
淳兄は、優しく支えてくれた。
そして。
――バタンッ。
個室の扉が閉まる音。
これからが
悪夢の始まりだった。