「俺は、男だ!クソ野郎」
第7章 助けて大悟…
どうしよう、って呟いたら
心細くて泣きたい気持ちがこみあげてくる。
しかしここで
泣いてしまえばただでは済まないと思った。
「淳兄ぃ…っ」
もう降参だと目で訴える。
そんな俺の様子に、小さく淳兄は笑顔を浮かべると、
自分の口をぺろっと舐める。
そのような仕草を見せる淳兄の姿に、
ぞっと寒気が走る。
「いいね、その顔。たまんなくそそるよ…。それにさっきから岬の言う『淳兄』って萌えるよね。……ゾクゾクする」
目を細める淳兄は、
先を求めるかのように徐々に顔を近づけてきた。
どうしよう…
淳兄の様子がおかしい。
何を考えてるか俺には
わからない。
それに、なんでこんなにも
力が上手く入らねぇんだよっ。
クソッ何で…っ。
「可愛い、可愛い俺の岬」
狂ったように俺の名前を呼ぶ。
「……んんっ!?」
次の瞬間、目を見開いた。
淳兄の顔がこんなにも近くにあって、
唇には生温かい感触。
待ってこれって
キ ス さ れ て る ?