「俺は、男だ!クソ野郎」
第7章 助けて大悟…
意味、わかんねぇ…っ。
俺は、そんなことを聞いてくる淳兄を睨んだ。
「…いいねその顔。睨んでるつもりだろうけど逆効果だよ。でも本当、往生際が悪いよね。素直に俺のが気持ちいいって言えばいいのに」
淳兄は、そう言って
無意味に俺の頭を撫でる。
同じ男にキスされて、
気持ちいいわけあるか…。
俺はあのキャンディのせいで
身体がおかしくなっている。
自分の意思じゃないのは確か。
……何でこんなに熱くなんだよっ。
下唇を噛みながら、苛立ちを抑える。
「岬、唇噛んじゃだめだよ。噛むなら、ほら俺の指 噛んで」
淳兄は、俺の前に指を差し出す。
俺は、すぐに
ふいっと顔を背ける。
「…わ、わかんねぇよ。なんで淳兄は、こんな意味のわかんねぇこと…すんだよ…はぁっ」
荒々しく息が漏れながらもそう言った。
すると、
ぐいっと顔を近づけられる。
そして、淳兄は笑った。
「何でって?…ふふっそんな顔を俺に見せる岬が悪いんだよ」
お、俺が悪い…?
何の答えにもなっていない。