「俺は、男だ!クソ野郎」
第7章 助けて大悟…
「ちっちゃいねぇ岬は。ずっと思ってたけど、肌やわらかいし。」
好き勝手言いながら、
ギュッと抱きしめてくる淳兄に鳥肌がたつ。
淳兄の鋭く冷たい視線に負けまいと、
俺は必死に言い返した。
「触んなぁ…っ!」
淳兄は、俺の太ももあたりを
やらしい手つきで触ってくる。
くすぐったい…というよりも
いっそう変な気分になる。
「…本当それムラムラする。やめてあげらんない。岬が可愛すぎるのが悪い。だからもっと可愛い姿見せて?……俺の嫁に来てよ」
淳兄は、俺の耳元でそうぽつりと囁いた。
ニコッと笑う淳兄に俺は、
首を必死に振る。
もちろん、横に。
「おれ、は男だぞ…っ」
何、笑えない冗談を言ってるんだよ。
でも顔は恐ろしい淳兄のままであり、
泣きたくなったが
泣いて誰かが助けてくれるわけでもない上に
「もぉ…いや…」
掠れた声でやめろと懇願することしかできない俺。