「俺は、男だ!クソ野郎」
第8章 ドキドキが止まらない。
ん…?
少し空気が変わった。
……な、なんと答えればいいのでしょうか。
独占欲強くて…嫉妬深いことは
いまいちハテナだが
「うん。まぁ…お前過保護だもんな」
これくらいしかわかっていない。
だって『お前は俺の親かよ』って
ツッコミたくなる要素が数えきれない程あるんだ。
「過保護?…合ってるけど、何でその言葉しかわからないんだ」
と、大悟は首を横に振りながらやれやれと
ものすごく呆れた顔で言った。
「っ、俺をバカにしてんのか」
ムッとなる。
べ、別に独占欲とか嫉妬深いって言葉くらい知ってるし。
あ、あえて言ってないんだよ、
バーカ、バーカ。
心の中で、そう言ったって
大悟には届かないけど。
「全く岬は…。一応言うけど、俺、岬と口が聞けなったら、ものすごく耐えられない。あのときは後悔した。すぐ会いたくなって声も聞きくなった」
「え」
「だから抑えられなくて、まあ…ちょっと部屋を荒らした」
さっき俺が指摘したあの荒れ具合は、
なるほどそういうことか。
でも何で?
「そんなに俺のこと思ってくれてたの?」
俺は、てっきり
理解力のないミジンコ以下の存在にされると思っていたよ。
でも今の話を聞けば、そうじゃないよな…?
「俺は、岬を毎日想っているよ」
目を逸らすことを許さないかのような
真剣な顔。