「俺は、男だ!クソ野郎」
第8章 ドキドキが止まらない。
「あぁ、岬…本当いい匂いする」
「おい嗅ぐな、アホ」
堪ったもんじゃねぇ。
「岬って…犬みたい」
「はぁ!?」
いや、どちらかというと
犬っぽいのはそっちなんだけど。
だって、勝手にクンクンと人の匂い嗅ぐし。
「あ、犬って言っても小型の方のだけど」
「嫌みか!!」
「俺のもの」
「ジャイアンか。離れろ」
ペット扱いか、コラ。
「やだ」
何だ?
甘えたい時期なのか?
ったく、もう…
調子狂うわ…。
大悟は、離さないように、
より強く俺を抱き締める。
「ちょ、苦しいわ!!殺す気かよ」
息苦しくなったので、
大悟を押し退ける。
あ、あぶねぇ…。
新手の殺人計画には
そうは簡単に引っ掛からねーぜ。