「俺は、男だ!クソ野郎」
第8章 ドキドキが止まらない。
待って待って。
そんなさらっと言うことじゃないだろ。
俺は、固まった。
やがて、覚悟を決めたように
話始めた。
「GPSを使って、それで岬の現在地がわかった。でも驚いたよ、だってそこが家ではなくてホストクラブだったから。慌てて来たよ」
「俺が驚いたわ」
無意識に言ってしまった。
今の発言を聞いて俺の方がびっくり。
でも、そのおかげで助かったことにはかわりない。
「もう…あーいうところに行くなよ。俺の心臓もたないから」
大悟は、心配そうに俺を見つめ
手を握った。
俺は思いっきり首を縦に振った。
「岬には俺がついてるし」
「あ、ああ…」
その言葉は
俺の中で何回も何回も響く。
自分の弱さに困惑しながら俺は、
急に何か恥ずかしくなって布団に顔を埋めた。
「また寝るのか?」
クスっと笑み溢し呆れた大悟の声。
そして、大悟の手が俺に触れる。
安心感を持たせてくるのは、
髪を撫でるその手の優しさだった。
弱くてもいいような…
そんな気持ちにさせてくれた。