「俺は、男だ!クソ野郎」
第8章 ドキドキが止まらない。
大悟に手を引かれながら、
管理棟のところを通っていると急に大悟が立ち止まる。
そして、体をクルッと俺の方に向けると、
顎をクイッと上げさせられた。
「岬、キスしよっか」
「……」
ん?
今なんと?
“キスしよっか”
ちょ、はああああー!?
理解したら、自然に紅くなる頬。
「ちょ、急に何?どうした。変なものでも食べたのかよ!?」
びっくりするわ。
急におかしなこと言うから。
「ここ、ひとけもないしさ…ね?」
「何が“ね?”だよ!」
急なことで頭が混乱してしまう。
「だから、…岬の唇、俺にちょうだい? 」
「いやいや!あげません」
バッと、自分の口元を
両手で押さえる。