「俺は、男だ!クソ野郎」
第9章 うん。はい断る
油断していた。
そういや、俺
委員長だったな。
正直、もう忘れてかけてた。
そのあと、先生から学園祭についてのプリント類を
まとめられて渡された。
なぜか、ちゃんと話を聞いてくるようにと念を押される始末。
少しムカついた。
俺だって人の話くらい聞ける。
「じゃあ、行ってきまーす」
プリントをとんとんと整えて
右手に持ち、
椅子から腰を離した。
それと同時にガタンと大悟も立った。
「先生、俺も一緒に行ってきます」
肯定の言葉で、
俺の後ろから着いてくる。
お、おい…大悟。
先生が呆れてるだろうが。
「だめだ。会議室は限られた人数しか座れない。あと、杉本を自力で行動できるように子離れしなさい」
…今聞こえたのは、幻聴だ。
うん、
妖精さんの言葉に違いない。
くそ。
ちゃんと、聞こえたわおい。
子離れってなんだよ。
腹立つ教師だな。
でもわかる。
大悟は親オーラを出しているから
俺が子だと勘違いされているだけってこと。
「岬。10分だ」
大悟は、しょうがなく諦めたようで
しぶしぶ椅子に座った。
「馬鹿か。ちゃんと俺が帰ってくるまで大人しく待ってろ」
このクラスのかっこいい位置に立っているリーダーだぜ?
俺は。
言うことを聞きやがれ。
と、心の中で決め台詞を発散しまくった。
その前に、にやけそうな顔を引き締めないとな。
俺が出て行った後、
『姫、早く戻ってきてー!gkbr』
とクラス中が
大悟の殺気で怯えていたとは知らない。
ゾワッ。
「今、急に寒気が…っ」
うー、そんなことより
早く会議室行こっと。