「俺は、男だ!クソ野郎」
第9章 うん。はい断る
「そ、そか…それは残念。でも、苗字じゃない方がいいな」
眉を八の字に寄せて、残念そうな顔をする。
「えっと、じゃあ…、陸人…先輩っ?」
「……」
…あ、あれ?
無反応だ。
手をかざしてみても反応がない。
やっぱり、生意気だった?
実はさっきのは
もしかすると言葉のあやってことだったのかな。
うわっ。
超面倒くせぇ!!
「す、すみません…。俺、生意気言っちゃって…」
「な、なななんで謝るの!?全然生意気じゃないから!むしろそう呼ばれて嬉しすぎて、飛んじゃってただけだから!!」
意識を取り戻した先輩は、ものすごい慌てよう。
「そ、そうなんですか…?それは良かったです?」
何、俺
どう反応したらいいの。
でも、見た目爽やかなのに
中身なんていうか…抜けてるよな。
「失礼ですけど先輩って、いくつかネジが外れていますよね」
思ったことをつい声に出したことに
不覚にもクスッと笑みがこぼれてしまった。
「えっ嘘!?あぁ笑顔まじ天使写メりたい…あ、べべ別に変な意味じゃなくて!!てか、そう見える!?い、一応、こう見えて生徒会の会計やってるのになぁ…」
「え。…ちょっと待って。
せ、生徒会…?」
その言葉を聞いて
俺の顔から笑顔がなくなった。