「俺は、男だ!クソ野郎」
第9章 うん。はい断る
「まあ、そんな怒んないで。それ着たらお客さんにモテモテだよ~?」
お客さんに…っ?
イコール女の子!?
くっ。
「そ、そんな誘惑につられると思ってんのかっ。…大悟、お前からも何か言ってくれ」
俺は、最終的に
大悟に助けを求めた。
でも大悟は、怪しげに
俺の両肩に手を置いてニヤリと笑った。
「悪いが俺も岬がそれ着るの激しく見たい。他のやつには見せたくないけどこれでしか、もう見るチャンスはないと思うし、諦めろ」
何、その笑顔。
俺には仲間がいない。
すると、周りがざわざわし出した。
『え…?姫、着てくれないの?』
『俺、寝る間も惜しんで頑張ったのに…そか…』
『そかそか…。あれ何か目から汗が…』
ヒソヒソ俺に聞こえないように言ってると思うけど
丸聞こえだからね。
くっ、くそ~っ。
つまり、俺がそれ着ないと台無しになるってことか?
「岬ちゃん、もう始まっちゃうっ!」
金太郎が気持ち悪いくらい目をうるうるさせている。
「く、くそ~っ!少しの間だけだかんな!」
もうヤケクソだった。
俺に対しての皆の扱いが
酷すぎるワロタ。