「俺は、男だ!クソ野郎」
第9章 うん。はい断る
すると
ずっとさっきから、
じーっと俺をガン見していた大悟が口を開いた。
「…岬、可愛いな。ホント嫁にしたいくらい」
近づいてきて、俺の耳元で囁いた。
「っ?!」
ビクッとする。
だ、だから俺耳は弱いんだって!!
それに嫁とかなんなんだよ、もうっ。
「岬、顔赤い。…なんで?」
ニヤっと口の端を上げて聞いてくる。
意地悪過ぎんだろ!!
「だ、だってお前が耳元で囁くから!」
俺は、左耳を押さえながら
反論する。
「本当にそれだけ?」
「面白がんな!!」
もうやだやだ。
俺が大悟恐怖症という弱点を知ってから
スキンシップっていうか…
甘い言葉を囁いてくるのはやめてほしい。
本当心臓に悪い…。
大悟は面白そう笑いながら俺の頭をポンポンと撫でる。
子供扱いされてる俺としては勘に触る事この上ないが、
なんて返したらいいか言葉が見つ からない。
とりあえず無視決定。
そうしたら黙り込む俺の髪を弄り出しニタニタしてる。
大悟のこのバカにした態度、
スゲェームカつく。
…べ、別にいつものことだけど。