「俺は、男だ!クソ野郎」
第9章 うん。はい断る
もう、中学の頃の記憶は
思いださないでおこう。
「しっかし。杉本お前さー、変わらないよなー全然」
「うざ」
早川は、悪気もなくズバズバ言ってきた。
変わらないってなんだよ、変わらないって。
少しは、成長したし。
内心、文句を早川に対してぶつけてた。
「てか、女の子がいっぱいいる高校行くとか言ってなかったっけ?」
「う、うるさい」
傷口を抉るな。
今でも後悔してるんだ。
せっかくの青春を台無しにしてしまったからな。
「ここ男子校じゃん。やっぱ、杉本ってばかだな」
「もう帰れ」
「それ客にいうか?普通ー」
「か、え、れー、か、え、れー」
手でリズムをとりながら、
俺は帰れを連発する。
「まるで幼稚園児だな」
「っな、なんだと…っ?」
今の俺の行為そんなに幼稚過ぎた?
恥ずかしい。
「なぁなぁ、早川。この子と知り合い?」
「そうだよ、紹介しろよ」
すると、さっきから俺達の会話を聞いていた
早川の友達らしき二人が早川に
にやにやしながら訪ねてきた。
「あ…?こいつか?別に知り合いとかじゃねぇけど」
……。
相変わらず、お前
いい性格してるよな。
「えー!もしかして紹介してくれねぇの?」
「あぁ、こんなに可愛い子だもんな」
そっかそっかと残念そうにする友達二人。
「お前ら、言っとくけどコイツ男」
俺を指差しながら
そう言った。
「えええー!?嘘だろ」
「早川、そんな冗談笑えないって」
そこ驚くとこか?
どう見たって、俺男じゃん。