「俺は、男だ!クソ野郎」
第9章 うん。はい断る
「意味不明。お前が誰と付き合おうと俺には関係ねーし」
なんというか
早川に先を越されるとなると屈辱だな。
「相変わらず頑固だな。そんで俺、料理うまくなったし今度食べにこいよ」
「へー」
はっきり言って
ど う で も い い 。
「数ヵ月だけしか習ってないのに俺ってば、もうプロ級だよ」
「へー」
はっきりはっきり言って
ど う で も い い 。
「まあ、一番得意なやつはイチゴを使ったやつかな」
「へー」
はっきりはっきりはっきり言って
ど う で も …
よ く ね ぇ ! ! !
え!?…イチゴ!?
「イチゴ使ったやつ!?今の本当か?」
「そうだけど。…え?なに杉本イチゴ好きなの?」
何を言っている。
俺はイチゴを愛した男だぞ。
「大好きだ」
「~ッ!」
正直にイチゴが大好きなことを伝えると
なぜか早川が顔を赤くした。
…なんかうざいな。
「早川ー、どうした?」
俺は、
早川の顔の前で『おーい』と声をかけながら
手を振った。
反応なしだったから余計に腹が立った。
一発殴った方がいいのかなって思ったけどやめといた。
問題沙汰は増やさないで置きたいからな。
「やっぱ、杉本ってお子ちゃまだよな」
早川は、やっと口を開いたと思ったら
また人をバカにした言葉を発した。
「うざ。てか、できたらイチゴケーキよろしくな」
そこんとこ、ちゃんと伝えとく。
それにイチゴにお子ちゃまとかねぇし。
「おう、鍛えとくわ。…はっ、はぁ!?べ、別にお前が美味しそうに食べる姿が見たいとか考えてねぇし」
「あっそ。それはそれで早く注文しろや」
今は、
雑談なんかしている場合じゃないのだ。
早く貴様から金を巻き上げないと。←