「俺は、男だ!クソ野郎」
第10章 …こんなの俺らしくない
全く、相変わらず無防備だ。
はぁ…とため息を吐いたけど
でもそのおかげで入ることができる。
そうして
恐る恐るゆっくりとドアを開けた。
「岬、いるか…?」
すると、ベッドの上に小さな膨らみが見えた。
良かった…いた。
ホッと安心する。
その方から
スースーと規制正しい寝息が聞こえたから
やっぱり寝てるんだと改めてわかった。
チック、タックと時計の針の音が
聞こえるくらいの静かさ。
この状況で気持ちよく寝ているのを起こすって
最悪なパターンだけど仕方ない。
俺は、ベッドまで行って
そのまま腰を下ろした。
そして、岬の体を優しく揺すった。
「岬、起きろ」
そのあとも揺するがなかなか起きない。
ピクリともしない。
「…岬…………チュっ」
つい、我慢できなくて
布団を捲り岬の首あたりにキスをおとす。
久しぶりに触れる感触が
なんとも柔らかくて止まらなくなる。
その白い透き通った肌が
俺を誘惑してくる。