「俺は、男だ!クソ野郎」
第4章 調子乗んなっ!
「岬…?」
あ、そっか返事!
「えっ…あ、似合ってるよ!でも大悟は、何着ても似合うんじゃねーのか?」
まぁ、俺とは違って。
てか、わざわざ
そんなこと俺に聞かなくても
いいのに。
チラッと大悟に目線を向けたら、
固まっていた。
おいおい、次はどうした?
「おーい。大悟ー。お前さっきから様子が変だぞ?」
今も固まって動かない大悟を
じっと見ながら言った。
すると、何秒後かに
ハッ!と我に返った大悟は、
顔を真っ赤にした。
「お、お前、まさか熱あるのか!?」
だから、さっきから様子が
おかしかったんだ。
俺は、そう納得する。
「いや、ねぇから!…この無自覚」
「はぁ!嘘つけ」
「本当だ。なら、おでこ触ってみろ」
大悟は、そう言って
俺の身長くらいの高さまで屈んだ。
チッ、嫌みか!
とにかく、今は、
熱があるかどうか確かめないと!
俺は、大悟のおでこに手を伸ばした。
………。
あ、あれ?
「熱くない…?」
俺のおでこと比べても熱くなかった。
「だろ?ほら、もう行くぞ」
大悟は、地面に置いていた鞄を拾い、
歩き始めた。
「あぁ。待てよ!」
俺は、そう言って
大悟の背中を追った。