
4年分の愛を君へ
第3章 学園祭
リュウヘイも俺も食べ終わり、沈黙が続いていた。
「なー、マサト。」
話を切り出したのはリュウヘイだった。
「ん?」
「実際のところどーなん?」
「何が?」
「スミレ先輩だよ。
ホントはどう思ってんの?」
「じゃぁ聞き返すけど、お前はその質問の答えを聞いてどーすんの?」
また沈黙が始まった。
お互い目も会わせず食べ終えた焼きそばの容器を片手に話している。
「お前さぁ俺が気づかないとでも思ってる?」
「……。」
「いつも一緒にいれば普通は分かるから。
多分チカだって気づいてるよ。」
「気づいてるって?」
なんとなく予想はついた。
心の中の一番知られたくない感情に気づかれていることを。
