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honey-仕事と恋と・・・

第2章 第1章*マイナス

久しぶりにいつもの女子メンバー以外で飲むということもあってか、なんかいつもより色々な話をしてる自分にちょっと驚いた。

「あんた以外におもしろいよね。」

ふと高城君が言った。

「そう?」

「もっと無口な人かと思ってた。だから、ちょっと意外。」

そう言って彼は笑った。
褒められてるのかはよく分からないけど、高城君にそう思われてるのはちょっと嬉しかった。

初めて会った時から何となくあんまり笑わない人だなーって思ってたけど、実際はそうでもないみたい。
てか、くしゅっと笑った顔、ちょっと好きかも。


色んな話をしているうちに明日もあるからということでお開きとなった。

「暗いし、近くまで送ってくよ。」
そう提案されたけど、何となくやんわり断った。
でも、そううまくいくわけもなく。
結局近くまで送ってもらうことにした。
その間も高城君とはあまり会話が途切れることなく近くまで並んで歩いてきた。

「ここで大丈夫。あのマンションだから。ありがとね、ご飯誘ってくれて。」

そう言ってそのまま私はその場を後にした。




家に帰ると、何だかさっきまでの時間が嘘のように思えた。






けたたましい目覚ましの音で目が覚めた。
「眠い…」

昨日少し飲みすぎたかなー。
すごい眠い。まだ布団で寝ておたいー。

けどそうも言っているわけにもいかず。

私は顔を洗ってご飯を食べ、身支度を済ませて家を出た。


ふと携帯を確認すると、幼馴染の聡からメールが来ていた。

【今週暇? 久々に高校の時のメンツで飲まない?】

久保田聡とは小学生の時からの幼馴染で、今は隣町の会社に勤めてるの。
昔からなんだかんだ一緒に過ごすことが多かったから、恋愛のこととかも色々相談するくらいで、今も時間が合えばたまに飲んだりしてる。

【いいね!めったに集まれないから行きたい!】

そう返信した瞬間に信号が青に変わり、私はまた自転車をこぎはじめた。





今日は高城君達とのミーティングもなく、すんなり定時に上がることにした。

啓太と別れてから、仕事に詰め込みすぎてるし、ちょっと今日はのんびりしようかなー。

そう思い、今日は直帰することにした。


玄関ホールに着くと、例のイケメン君がそこにいた。
ちょうど郵便ポストの確認をしようとしたところらしく、思わず部屋番号を見てしまった。

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