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honey-仕事と恋と・・・

第2章 第1章*マイナス

服、化粧品、靴、食材、一通り買いたいものは買い揃えたから、帰ることにした。
が。

「…買いすぎた…。」

今の私は両肩にショ袋をかけ、さらにまだ手には荷物がある。

車で来ればよかったかもとちょっと後悔。
と、なぜか私の横に1台の車が乗った。

「あれ、立科さん!」

運転席にいたのは同じ会社に勤める飯室くんだった。
会うとたまに話すくらいの同期。

「すごい荷物だね。良かったらマンションまで送ってこうか?」

「いいの!?」

飯室君のその誘いに思わず惹かれてしまった。

「あ、ちょっと隣に見慣れないこいついるけど気にしないでね!」

助手席を見ると確かに見慣れない人が座ってこっちを見ていた。

「どうも。」
それだけ言うと、ふんわりと笑って見せた。

か…かわいい!!
髪の毛も軽くパーマがかった感じで全体的にふんわりした印象。
人懐こそうな感じかな?

私は飯室君の誘いに乗り、後部座席に乗って家まで送ってもらうことにした。


「こいつ、輿水涼って言って、俺の大学時代からの友達。今は高校で数学の教師やってんの。」

「へぇー数学なんてすごい…。私数学は一番苦手な科目だったなぁー」

そんな会話をしているとすぐにマンションについた。

「ありがとね、助かりました。」

「いえいえ。じゃあまた明日会社でね~」
飯室君がそう言って走り出そうとすると、輿水君が紙を出し、にっこりと笑った。

「?」

訳も分からずいると、車はそのまま走り出してしまった。

輿水君からもらったのは、携帯とメアドが書かれた紙だった。


なんで私に渡したんだろう?
そう思いつつ私は一度部屋に戻った。
もちろん、上篠さんを警戒しながら、ね。

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