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夕雲の中学生恋愛日記

第10章 転校生

凪は次の日から私と一緒に行動するようになった。凪とは意外なところで話があったり、突然二人でおんなじことを言ったり、瞬く間に仲良くなっていった。

「じゃあ、夕雲は今は智也くんっていう人が好きなんだよね?」

「そうだよ?」

「祥亘のことは諦めたの?」

「何て言ったらいいか、複雑なんだけど、諦めたっていうよりはもとに戻したって感じかな。」

「大変だったね。」

凪が私の頭を撫でる。凪は長女でお姉さんっぽい。よく妹気質といわれる私にはもう一人の兄弟のように思える。

「またなんかあったら相談してよ。どうせ暇だし。」

「うん、ありがとう。」

「夕雲は優しすぎるし、気を遣いすぎ。」

「そうかなぁ?」

「そうなんだよ。」

「夕雲、帰ろ!」

智也くんが教室まで迎えに来る。凪はヒラヒラと手を振っていた。

「じゃ、また明日ね!」

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