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君だったから。

第5章 私の道はどっち?

「おいっ!アリス!どういうことだよ!?」

どうもちずが言ったセフレという言葉が気に食わなかったらしい。

拓真は怒鳴り散らした。

「違うのっ!ちずには何て言ったらいいのかわかんなくて…」

最初に拓真とヤったのは事故だ。

レイプされたなんて言えるわけがない。

セックスをしたことがある友達=セフレという公式は成り立たないのだろうか?

「ちょっと来い」

私は拓真に手を引かれ、店内を出た。

そして、人通りも全くなく、薄暗い路地裏に出た。

「なに?だって、しょうがないじゃな…んっ!?」

私の言葉は拓真の唇によって遮られた。

さっきとは違う。

もっと、激しくて、どこか力任せなキス。

こんなの…イヤっ!

私は拓真を引き離した。

「はぁ…やめて!こんな拓真、好きじゃない!」

拓真にこんなこと言ったのは初めてだった。

でも…

「どうしたの?確かにセフレって言ったのは謝る。でも、だからって…」

これだけは聞きたかった。










「私は拓真のことが好き」








ついに言ってしまった。

そして、予想外の人が来た。

薄暗い路地裏なのに、優しい光に照らされていた彼を。

「香月…?」

「修也…どうして…」

修也がそこにいた。

きっとゴミでも捨てに来たのだろう。

大きい袋を持っていた。

修也はどこから見ていたのだろう?

そのとき!






修也が拓真の襟を掴んだ。

「おいっ!香月に何した!?」

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