ワールドアパート
第4章 天才に挨拶
奥様は僕の顔をじっと見つめた
もしかして、面接かこれ!?と思った瞬間
「本当に…坂口から聞いていたけど男前ねぇ…」
えっ!?
奥様は笑った
「あははっごめんなさいね。坂口ったらあなたのこと気に入ってるのよ。信頼の出来るいいこなんですって。
しかも、なかなかの男前だっていうから
あははっ確かにいい男よあなた
メガネ外したらもっと良いわよ」
あっけに取られて何も言えなかった
…うわぁ…先生の奥様…さすが先生の奥様だ
「そうそう本題ね。
部屋は202号室よ。鍵はあなたが建物に入る時に使った鍵と…はいこれ」
渡されたのはカードキーだった
「そのカードキーは私と坂口とあなたしか持っていないわなくさないようにね」
「はい。そんな大切なものいただいて良いんですか?」
奥様はにっこり笑った
やっぱり懐かしい笑顔だった
「良いのよ。あなたにあげるために坂口がもう何年も前から用意していたのよ」