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フーセンガム

第4章 距離

(相葉side)

「あっ、おはよう」
二「おはよう」
「櫻井先輩と一緒に居たんだって?」
二「うん」

さっき、大野先輩からメールがあった。

〔翔ちゃん、和也くんのこと好きらしいよ。この情報は、伝えても伝えなくてもいいからね?別に、伝えなくてもいいんだよ♪〕

完全に、伝えろって言ってるメールだった。

「櫻井先輩、にののこと好きだって」
二「………はぁ!?」

ずいぶんと長い沈黙で。

「大野先輩から、メールあった。」
二「あの人…何考えてんだ?」

にのが呟くと、携帯がブーブーと鈍い音をたててメール受信を告げる。

〔追伸♪今日は、放課後デートらしいでーす♪〕

どこまでも、楽しそうだな。
顔から、ついつい笑みがこぼれる。

二「えっ…今日どうしよう…」
「緊張しちゃうって?」
二「え?」
「放課後デート?」
二「なっ!……またアイツか…」

怒りがこもった声で、吐き出すように言う。

二「アイツ、なん組だっけ」

にの、行っちゃだめー!

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