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フーセンガム

第4章 距離

(大野side)

櫻「では、行ってきます」

カバンを肩にかけ、気合いを入れるように敬礼をして言う。

「頑張ってね、しょ…ゴホッゴホッ!」
櫻「だ、大丈夫!?」

パンをほう張りすぎてむせた。

「うん、大丈夫」
櫻「気を付けてね、あんまり口に入れちゃ駄目だよ?」
「は~い、じゃ拳闘を祈る!」
櫻「ありがとう」

翔ちゃんを見送る。

相「あっ!大野先輩!」
「相葉くん、和也くんは?」
相「今、見送ったところです。」
「あ、伝えた?」

ほぼほぼ、伝えて欲しいって内容だったんだけど。

相「伝えましたよ。だって伝えろってメールでしたし」
「んふふ、バレちゃった?」
相「バレてます。」

ニコニコ笑う相葉くん。

「じゃ、行こうか」
相「え?どこに?」
「どこにって…二人をつけるんだよ」
相「えぇ!?」

『えぇ!?』
って行かないつもりだったの?

相「バレない?」
「バレないようにすればいいじゃん」
相「できます?」
「多分!」

根拠のない自信を抱え、二人の後を追った。

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