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（櫻井side）

転入生の名前は『哀川冬斗』

智は、ワクワクしていた。

大「どんな子かな？」
「さぁ」

そんな智に冷たく返してしまう。

クラスの女子もイケメンを期待している。

大「楽しみだな…」

曇る窓ガラスの外をみつめる智。

そんなとき、チャイムがなった。
それと同時に、先生が入ってきた。

｢｢｢キャー｣｣｣

先生の後ろにいるのは、転入生。

『哀川冬斗』だ。

女子が歓喜の声をあげる理由は一目瞭然だった。

目尻は、少し上がっていて
スラッと鼻筋が通っている。

そこらへんにいる男子とは、比べ物にならないほどのクールで甘いマスクだったんだ。

哀「哀川冬斗です。よろしくお願いします。」

頭を下げる、哀川冬斗に拍手を送る。

どんだけイケメンなんだよ。

智に目線を送ると、口が開いていた。
開いた口も塞がらないか。

なんて、思ったけど
後程、話を聞くと
「カッコいいなって…」

なぜか、頬を赤らめた。

「好きになった？」

少し冗談交じりでいうと、智は否定をしないでただただ赤い顔でうつむいた。