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フーセンガム

第56章 illumination

(大野side)

帰るための身支度をしていると、哀川くんに話しかけられた。

哀「一緒に帰れないかな?」

ドキッと胸が高まった。

「いいけどっ…どうして僕と?」
哀「家の方向が一緒って先生に、聞いてさ…」

そ、そうだよね。

「あ、そっか。わかった」

返事をして、鞄に強引に教科書を詰め込んだ。


哀「寒い…」

外に出ると、哀川くんは呟いた。

「そうだね。手袋は?」
哀「持ってない」
「そうなの?貸してあげるよ」
哀「だ、大丈夫だから」

なぜか焦る哀川くん。

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