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フーセンガム

第69章 秋の訪れ

(櫻井side)

なんとか、仕事は終わり、6時頃に家に着いた。

ニ「おかえり、翔」

玄関で、正座してる和也がいた。

「どうしたの、玄関で」
ニ「早く…触れたくて…」

靴を履いたままの、俺に抱きついた。

ニ「寂しかった…」
「俺も」

和也をさらに、自分に密着させるように抱き寄せた。

ニ「ねぇ…いい子いい子して?」

上目遣いで見つめられる。

「うん。お留守番、頑張ったね」

頭を撫でると、和也はふにゃって笑う。

ニ「翔…眠そうだね…」
「そう?」

一応、仮眠とってきたんだけど…。

ニ「寝る?」
「え?」
ニ「朝ご飯はしょうがないよ。翔の健康の方が大切だよ」
「ううん、大丈夫だよ。」
ニ「駄目。寝なさい」

手を引かれて、靴を脱がされそのまま寝室に足を踏み入れる。

「えっ、でもさ…」
ニ「まだ時間はたっぷりあるよ。一緒に寝よ?」

和也は、寝転がってぽんぽんと布団を叩いた。

ニ「翔、抱き締めて?」

小さく体を縮こませ、呟いた。

「うん。」

そんな和也がどうしようもなく、可愛かったから隣に寝転がり、和也をそっと抱き締めた。

ニ「んふふ、愛して…」

いとおしいその唇をふさいだ。

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