テキストサイズ

フーセンガム

第77章 ほんとの話

(二宮side)

2年前を思い出した。
水澤先輩が寝たあとも、泣いてた。

水「…終わり」

隣に目を向けると、翔と目が合った。

櫻「和也…」

いとおしそうな目で見てきて…。
引き込まれそうになる。

「…水澤先輩は、なんでこんなの出してきたの?どうして、録音なんて…」

声が、消えかかる。

「翔と、結婚したくせに…。」

怒りがこもる。

櫻「それが、ワケわかんないんだよ」
「は?なに言ってんの!?」
水「私たち、結婚してないよ」

え?この人たち、なに言ってるの。

水「二宮くんが絶対に戻ってくるって信じてたから」

は?なんの話?

水「二宮くんが来たこの日。私は、櫻井を守ろうって思った。そのためには結婚という手段しかなかった」

櫻「けど、結婚してなかったんだろ?それはどういうことだよ」

水「櫻井のお母さんに頼んだ。二宮くんじゃないと、櫻井は幸せになれないから二宮くんが戻ってくるまで、私をそばに置いてくださいって」

そばに置いてください?

水「そしたら、すぐに承諾してくれた」

奏さん(笑)

ストーリーメニュー

TOPTOPへ