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フーセンガム

第7章 気付き

(二宮side)

お風呂から上がり、携帯を開く。

「え?大野先輩…」

着信があった。

かけ直した方がいいのかな?
そんなことを考えていると、携帯が鳴った。

「も、もしもし」
大「和也くん?」
「はい」
大「突然なんだけど、明日時間あるかな?」
「まぁ、はい」

翔さんは、明日から部活の大会に向けて練習が始まるから…。

大「じゃあ、デートしようよ」
「……………デート!?」
大「あっ、表現間違った」

受話器の向こうで笑う。

「はぁ…ビックリさせないでください」
大「うっかりうっかり~」

ニコニコしてるのが、目に浮かぶ。

「取りあえず…」
大「購買でまってるね♪」

俺の話、聞いてる?

「……。」
大「あれ?聞こえてない?…購買で」
「聞こえてます、大丈夫です」
大「返事してよっ」

ほっぺとか膨らませてるんだろうな。

「じゃ、また明日」
大「うん、おやすみ~」

プチっと、電話が切られる。

「ははっ、本当に天然だな」

携帯を机に置いて、身をベットに投げ出した。

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