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フーセンガム

第7章 気付き

(櫻井side)

智と、いつもの道を歩く。

大「和也くん、可愛いよね」
「へ?」

智が、思い出すように空を見上げる。

大「ね?」

いつもと同じ笑みを浮かべる。

「うん。」
大「翔ちゃんって明日から部活の練習だっけ?」
「まぁ、うん」
大「じゃあ、明日和也くん借りるね」
「え!」

急に言ったから相当な声が、出ていた。…と、思う。

大「駄目?」
「いや…だめっ、…ではないけど」
大「大丈夫だよ、やましいことなんてしないよ。翔ちゃんの大切な恋人なんだから」

ニコッと微笑みかける。

やましいことなんてしないってわかってるけど…。

智に、好きな人ができたとか聞いたことないし…。
おちたら、一発でアウトだと思う。

アウトっていうか…自分が見えなくなると思う。

大「じゃ、明日和也くん借りるね♪」

嬉しそうに笑う。
分かりやすいな…。

「また、明日」
大「バイバーイ」

智が、名一杯手を振ってくれる。

「何も起こりませんように」

そう、祈るしかなかった。

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