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フーセンガム

第15章 水

(櫻井side)

駄目だ。

どんな顔してかずに会えばいいかわからない。

「泣かせちゃったし…」

そうだ…泣いてたんだ。

「もぅ…わかんねぇよ…」

後ろに倒れるように寝転がり、天井を見つめる。

「ん~、んん~、うわぁあ~」

唸りながら右、左とごろごろ動く。

「かぁ~ず~」

名前呼んだってこないってわかってる。

二『翔さん♪』

「かず~」

二『大好きだよ♪』

「うわ~、ごめんっごめんよ~」

かずの言葉、仕草を思い出してしまい声を出して泣いてしまった。

ピーンポーン。
ピーン、ピーンポーン。
ピ、ピーン、ピーンポーン。

「押しすぎだし誰だよ!」

涙でぐちゃぐちゃの顔で玄関に向かう。

ガチャ。

大「うわぁ~、翔ちゃ~ん」
「えっ、智!?」
大「相葉くんがぁ、相葉くんがぁ!」
「とりあえず、入ろうか?」

智も涙でぐちゃぐちゃだった。

二人で、テーブルを挟んで向かい合わせに座る。

大「翔ちゃん、どうして休んだの?」

智は、ニコニコしながら聞いてくる。

えっ?どういうこと?

困惑してる俺を見つめてニコニコしてた。

えー?訳わかんねぇ…。

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