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フーセンガム

第15章 水

(相葉side)

珍しくにのが、学校に来なかった。

「はぁ…」
大「どーしたの?」

大ちゃんが心配そうに聞きながら抱きついて来た。

「大ちゃん暑い…」
大「ごめん…」

ちょっと強く言い過ぎたかな…。

「櫻井先輩も、休み?」
大「うん、珍しいよね」
「もしかしたら、なにかあったのかも…」
大「なにか?」
「帰りににのん家寄ってみる」
大「俺も、翔ちゃん家に寄ってみるよ♪」
「うん。」


ー二宮家ー

ニ「何しに来たんだよ」

インターホン越しに声が聞こえる。

「櫻井先輩…来なかったよ。」
ニ「…。」
「鍵、開けて?」

しばらくたってガチャって音がして扉が開く。

ニ「…ま、さき…」

中から、目を真っ赤にしたにのが出てきた。

「入るね?」
ニ「…うん」

久々ににのん家に来た。

「大丈夫?」
ニ「…そう、…見える?」

にのが暗い顔で呟く。

「見えないけど…。なにが…」

にのが言葉を遮る。

ニ「捨てられたよ。翔さんに」

にのの背中は、辛そうで助けてあげたくても勇気が出せない自分がいた。

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