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フーセンガム

第17章 夏休み

(二宮side)

勢いで言ったとはいえ、恥ずかしすぎる。

相「にの~、旅行楽しみだね」

終業式中に後ろから話しかけてきた。

「うん、日程は翔さんが決めるって」
相「そっか、部活とかあるからね」
「うん。」
相「それに最後の夏休みだから、気合い入ってるんじゃない?」
「そうだね。でも、楽しかったらそれでいいんじゃない?」
相「そうだね」

会話を切り上げる。

そっか…。
翔さん、今年が最後の夏休みなんだ。

来年には、卒業しちゃうんだ。

そう思うと急に悲しくなった。

翔さんのいない学校なんて嫌だ。

相「にの?」
「…ふぇ」
相「え?どうしたの?」

最近はずっとそうだ。
翔さんと離れることを考えると泣けてくる。

「保健室、行ってくる…」

お腹が痛いと嘘をついて保健室に行った。

保健室の先生は風邪で休みだったから保健室は誰もいなかった。

「翔さんがいないなんて…嫌だよ…」

ポロポロと涙が落ちた。

そのとき、保健室のドアが開いた。

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