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フーセンガム

第19章 お風呂

(櫻井side)

昔、智は付き合ってた恋人を事故で亡くしていた。

高校生になって、雅紀と出会って智は立ち直れた。
雅紀に、恋を教えてもらったから。

「ふぅ…」

そして俺は、風呂に入っていた。

少し、一人になりたかったのかもしれない。

しばらく、湯船に浸かっていた。

すると、トントンとドアがノックされた。

反射的に、姿勢を正した。

「…はい」
二「翔さん?」
「かず、どうした?」
二「あの……」

かずの言葉が詰まる。

「言って?」
二「…入っていいですか?」

久々に聞いたかずの敬語。
キュンっとくる。

「え…え?狭いよ?」
二「…知ってます」

知ってるって…。

二「いい…ですか?」
「………いいよ」

気持ちを整え、答えた。

二「翔さーん!」

服を着たかずに抱きつかれる。

「わっ…」
二「んふふ」
「ふ、不平等だ!」
二「おじゃましまーす」

服を着た、かずが俺を背に湯船に浸かった。

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