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年上のカノジョ

第2章 複雑な気持ち

階段を登ってくる足音がする。俺はあわててベッドに寝転んでゲームを始める。

トントン

ノックに続いて遥の声。

「祐樹、来たよ」

「あ、ああ」

何事もないかのように返事をする。

いつものようにドアを開けて遥が入ってきた。
ゲームをやっている俺を見て、まるで母さんみたいな口調で言う。

「ま〜たゲームやってるの?」

「い、いいだろ、別に。この後勉強するんだから」

「まあね。でもまさかあたしが来ない日はこうやってずっとゲームしてるんじゃないでしょうね?」

片方の眉を上げていたずらっぽい表情で軽く睨んでくる遥をカワイイと思ってしまった自分に驚く。

(ここにいるのは何かと偉そうにしてたあの遥だぞ?どうかしてるよ、俺…)

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