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年上のカノジョ

第3章 遥と友洋

先輩達も頑張って何度も相手ゴールに攻めていくものの、なかなかシュートが決まらない。

焦りや不安を抱えて前半を折り返した。



「いいか、祐樹も友洋もよくやってる。安心して全力で攻めろ!」

「オス!!」

俺と友洋は目だけでお互いに「やったな」と伝え合った。監督や先輩の信頼に応えられるよう、後半も頑張ろうと決意を固めた。





後半。

先輩達は前半以上に攻撃的なサッカーで相手ゴールを狙う。

ついに、終了2分前、ケンジさんが放ったシュートが相手ゴールのネットに突き刺さった。

スタンドが揺れるんじゃないかというくらいの大歓声と落胆の声が同時に響く。

相手チームの選手はがむしゃらに攻めてくる。当然当たりも強くなる。それでも俺達は必死でゴールを守った。

汗が目に入って痛い。

息はとっくに上がって、いつ吸っていつ吐いてるのかよくわからない。

一瞬足がふらついた。それでも気力で足を前に出す。





ピッ、ピッ、ピー−ー





試合終了を告げるホイッスルが鳴った。

俺は崩れるようにピッチに転がった。

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