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年上のカノジョ

第3章 遥と友洋

「祐樹のお友達?」

友洋を見て遥が言う。

「あ、梶井友洋です」

友洋はお行儀よく挨拶なんかしてる。

「祐樹君の家庭教師をしている園原(そのはら)遥です。よろしくね」

「あ、どうも…」

遥は俺の左隣にすとんと座った。

「さて、二人とも、勉強道具は?」

遥はすっかり家庭教師の顔だ。勉強を教えて欲しい、と言ったんだから当たり前だけど。






遥に教えてもらいながら、俺は英語の、友洋は数学の宿題を進める。

昨日試合だったせいで全く宿題が進んでなかったから、それはそれでよかったと思う。

「あ〜、そうか!遥さんに教えてもらうと超わかる!」

友洋が大袈裟に言う。

「そう言ってもらえると嬉しいな。祐樹はそんなこと言わないもんね?」

いたずらっぽい目で俺を見る遥。
何だか悔しくてことさらにぶっきらぼうに答えてしまう。

「いちいちそんなこと言ってたら進まないだろ」

「可愛げないなぁ」

遥は言いながらくすくす笑っている。

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