年上のカノジョ
第4章 弟
「教え子君、ちょっとカッコいいね〜。爽やか少年って感じじゃない?」
ひかるがニコニコしながら言う。
「そ、そうかな。小さい頃から見てるから何かそういうふうに見えないんだよね」
一瞬ドキリとしたのを隠すように言ってみるものの、何だか全てが言い訳に聞こえてしまう。
ただ、ひかるはそんなことにはこれっぽっちも気付かない様子でアップする選手たちを眺めている。
「あ、私あの子のほうが好みかも〜」
「え?どの子?」
「ほら、あそこの水色の16番。背が高くて茶髪でちょっとチャラそうだけど可愛い顔してない?」
「あ……」
ひかるが言ったのは祐樹の友達の友洋君だった。
この間勉強を見てもらいたい友達がいる、と連絡を受けて、たまたま予定がなかったから教えてあげたあの子だ。
「遥ちゃん、あの子知ってるの?」
「先週祐樹と…あ、その教え子と一緒に勉強教えて欲しいって言われて見てあげた子なの」
「いいなぁ。今度そういうことあったら私も行ってみたいな」
ひかるは本気とも冗談とも取れるような言い方で言う。
「5つも年下だよ?」
「5つくらい会社に入っちゃえばどうってことなくない?」
「そうかな…」
「そうだよ。仮にあの子が高卒で就職して私が大卒で就職したら、私が社会人2年目のときに彼が新卒で入ってくるんだよ」
ひかるがニコニコしながら言う。
「そ、そうかな。小さい頃から見てるから何かそういうふうに見えないんだよね」
一瞬ドキリとしたのを隠すように言ってみるものの、何だか全てが言い訳に聞こえてしまう。
ただ、ひかるはそんなことにはこれっぽっちも気付かない様子でアップする選手たちを眺めている。
「あ、私あの子のほうが好みかも〜」
「え?どの子?」
「ほら、あそこの水色の16番。背が高くて茶髪でちょっとチャラそうだけど可愛い顔してない?」
「あ……」
ひかるが言ったのは祐樹の友達の友洋君だった。
この間勉強を見てもらいたい友達がいる、と連絡を受けて、たまたま予定がなかったから教えてあげたあの子だ。
「遥ちゃん、あの子知ってるの?」
「先週祐樹と…あ、その教え子と一緒に勉強教えて欲しいって言われて見てあげた子なの」
「いいなぁ。今度そういうことあったら私も行ってみたいな」
ひかるは本気とも冗談とも取れるような言い方で言う。
「5つも年下だよ?」
「5つくらい会社に入っちゃえばどうってことなくない?」
「そうかな…」
「そうだよ。仮にあの子が高卒で就職して私が大卒で就職したら、私が社会人2年目のときに彼が新卒で入ってくるんだよ」