年上のカノジョ
第4章 弟
試合は、見ているほうが切なくなるような接戦。何度も攻め寄せる相手チームの攻撃を、祐樹も友洋君も体を張って防ぐ。
怪我しないだろうかとひやひやして見守るあたしの目の前でそれは起きた。
相手のルーズなパスでこぼれたボールを追う祐樹に、相手チームの選手が激しく接触した。
大きくつんのめって転がる祐樹。
「!!」
スタンドにいる、祐樹の学校の生徒たちがどよめく。中には「祐樹君!!」と悲痛な声をあげる女の子もいる。
うずくまる祐樹のもとへ、審判とチームメイトが駆け寄る。
審判が何か話しかけると、祐樹が何かを答える仕草が見えた。そして、友洋君の手を借りてゆっくりと立ち上がった。
こちらに背中を向けているのでその表情は見えないけれど、審判の問いかけに頷く様子が見えた。
そして、友洋君の肩から手を離し、少し片足をひきずってはいるものの、祐樹は再びピッチへ駆け出した。
「よかった…」
思わず呟く。
その後ボールと相手選手の動きを追う祐樹の動きは、ついさっきあんなプレーがあったことを少しも感じさせない機敏さで、改めて祐樹の能力の高さを感じた。
怪我しないだろうかとひやひやして見守るあたしの目の前でそれは起きた。
相手のルーズなパスでこぼれたボールを追う祐樹に、相手チームの選手が激しく接触した。
大きくつんのめって転がる祐樹。
「!!」
スタンドにいる、祐樹の学校の生徒たちがどよめく。中には「祐樹君!!」と悲痛な声をあげる女の子もいる。
うずくまる祐樹のもとへ、審判とチームメイトが駆け寄る。
審判が何か話しかけると、祐樹が何かを答える仕草が見えた。そして、友洋君の手を借りてゆっくりと立ち上がった。
こちらに背中を向けているのでその表情は見えないけれど、審判の問いかけに頷く様子が見えた。
そして、友洋君の肩から手を離し、少し片足をひきずってはいるものの、祐樹は再びピッチへ駆け出した。
「よかった…」
思わず呟く。
その後ボールと相手選手の動きを追う祐樹の動きは、ついさっきあんなプレーがあったことを少しも感じさせない機敏さで、改めて祐樹の能力の高さを感じた。