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年上のカノジョ

第4章 弟

結局0対0のまま試合が終了し、結果はPK戦へともつれこむ。

そこは先輩たちがきっちり決めて、祐樹たちのチームはまさかのベスト4進出を果たすことができた。



「…すごかったね」

ひかるが試合の興奮の余韻が覚めない様子で言う。

「そうだね。まさか勝つとは思わなかったけど」

「教え子君たち、大活躍だったね。誉めてあげないと。ね?」

少しいたずらっぽい目であたしを見るひかる。

「今度ね」とか適当な返事をしながら帰り支度をする。

生徒達がぞろぞろ帰るのとは違う出口を通ると、祐樹たち選手がそれぞれにクールダウンしているところに出くわした。

「あっ!遥さ〜ん!」

満面の笑みでこっちを見て大きく手を振っているのは、友洋君。

…その隣にむっとした顔の祐樹がいた…

周りの先輩たちも友洋君の言葉にざわつく。

「祐樹の家庭教師さんっすか?」

近くにいた男の子に聞かれ、隠すわけにもいかずに頷いた。

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