年上のカノジョ
第4章 弟
「遥さん、お友達ですか?」
友洋君が近づいてきて言う。
「うん」
「笹山ひかるです。遥ちゃんとは大学で知り合ったんだ」
ひかるは初めて会ったにも関わらず、すんなり打ち解けている。
「何でこっちから出てきたんだよ」
相変わらずむっとした様子の祐樹が言う。
「だって向こうは人がいっぱいいて出にくそうだったんだもん。仕方ないでしょ」
答えながら、祐樹の足の真新しい包帯が目にとまった。真っ白な包帯が何だか痛々しい。
「祐樹、それ…大丈夫?」
「あ、ああ。たいしたことねぇよ。よくあることだし」
少し照れたように言う祐樹がかわいく思えてしまう。
「いいなあ、こんな綺麗なオネーサンに心配してもらえて」
「なっ…そんな、別に…っ」
先輩に茶化すように言われ、反論できずにまごつく祐樹。あたしの前では滅多に見せないそんな姿も何だかかわいく見えてしまった。
…やっぱり、どんなに体が大きくなっても祐樹はあの頃の祐樹のままなんだね…
改めて、祐樹はかわいい『弟』だと思った。
友洋君が近づいてきて言う。
「うん」
「笹山ひかるです。遥ちゃんとは大学で知り合ったんだ」
ひかるは初めて会ったにも関わらず、すんなり打ち解けている。
「何でこっちから出てきたんだよ」
相変わらずむっとした様子の祐樹が言う。
「だって向こうは人がいっぱいいて出にくそうだったんだもん。仕方ないでしょ」
答えながら、祐樹の足の真新しい包帯が目にとまった。真っ白な包帯が何だか痛々しい。
「祐樹、それ…大丈夫?」
「あ、ああ。たいしたことねぇよ。よくあることだし」
少し照れたように言う祐樹がかわいく思えてしまう。
「いいなあ、こんな綺麗なオネーサンに心配してもらえて」
「なっ…そんな、別に…っ」
先輩に茶化すように言われ、反論できずにまごつく祐樹。あたしの前では滅多に見せないそんな姿も何だかかわいく見えてしまった。
…やっぱり、どんなに体が大きくなっても祐樹はあの頃の祐樹のままなんだね…
改めて、祐樹はかわいい『弟』だと思った。