年上のカノジョ
第1章 家庭教師が来た!
「昔よく遊んだでしょ?」
「え?」
昔の記憶をたどってみても、こんな綺麗な人と遊んだ覚えはないし、そんな可能性を秘めた知り合いもいない。
「あんた本当に覚えてないの?よく遊んでくれた遥(はるか)ちゃんよ?」
「遥?!!」
うそだ。
俺が覚えている遥は、小さいくせに5つ年上だからってやたら偉そうで、顔立ちだってこんなに綺麗じゃなかった。
…まあ、遥が中学入ってからは部活が忙しいとかであんまり遊ばなくなってそれっきり会ってないんだけど…
「祐樹はちっとも変わってないね」
遥はくすくす笑う。
「そうなの。身長以外は全く成長しないんだから、困っちゃう」
それはあんまりだ、と思ったけど、何だか言葉が出て来なかった。
「遥ちゃん、入って」
「おじゃまします」
軽く会釈して玄関に上がり、くるりと振り向いてしゃがんで靴を揃える姿には見覚えがあった。
それを見るたび母さんに「遥ちゃんは偉いわね。あんたも見習いなさい」と言われていたことが、まるで映画のワンシーンのように脳裏に甦る。
(ああ、やっぱ遥だ…)
そう思ってはみたものの、振り返ってくすりと笑う美人家庭教師と幼なじみの遥とはうまく重なってくれなかった。
「え?」
昔の記憶をたどってみても、こんな綺麗な人と遊んだ覚えはないし、そんな可能性を秘めた知り合いもいない。
「あんた本当に覚えてないの?よく遊んでくれた遥(はるか)ちゃんよ?」
「遥?!!」
うそだ。
俺が覚えている遥は、小さいくせに5つ年上だからってやたら偉そうで、顔立ちだってこんなに綺麗じゃなかった。
…まあ、遥が中学入ってからは部活が忙しいとかであんまり遊ばなくなってそれっきり会ってないんだけど…
「祐樹はちっとも変わってないね」
遥はくすくす笑う。
「そうなの。身長以外は全く成長しないんだから、困っちゃう」
それはあんまりだ、と思ったけど、何だか言葉が出て来なかった。
「遥ちゃん、入って」
「おじゃまします」
軽く会釈して玄関に上がり、くるりと振り向いてしゃがんで靴を揃える姿には見覚えがあった。
それを見るたび母さんに「遥ちゃんは偉いわね。あんたも見習いなさい」と言われていたことが、まるで映画のワンシーンのように脳裏に甦る。
(ああ、やっぱ遥だ…)
そう思ってはみたものの、振り返ってくすりと笑う美人家庭教師と幼なじみの遥とはうまく重なってくれなかった。