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年上のカノジョ

第1章 家庭教師が来た!

遥はこのへんでは有名な進学校に進み、この春からはそのまま難なく国立大学に進んだんだそうだ。そういえば、昔から何かと偉そうなことを言ってたっけ。

遥を俺の部屋に通しながら母さんが言う。

「汚い部屋でごめんなさいね」

「う、うるせぇなっ」

汚いんじゃない、ちょっと片付いてないだけだ。

「ふふ。変わらないね、祐樹。汚いんじゃなくて片付いてないだけなんでしょ?」

ドキリとした。

「え…」

「昔もよくおばさんに『部屋が汚い!』って叱られて、そのたびに『片付いてないだけだ!』って言い返してたの、覚えてるよ」

そんなこと、あったっけ…

頭の片隅に、ぼんやりと残る記憶の欠片。
確かに俺は母さんに怒られて、『片付いてないだけだ!』ってムキになって言い返してた。そんな俺を、愉快そうな顔で眺めている遥…

記憶の欠片たちが少しずつ繋がって、あの頃の遥と今の遥を繋げていく。

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