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「遅くなってゴメン！」

声のするほうを見ると、いつもの遥からは到底想像つかない、大人の女性がいた。

「遥ちゃん、綺麗〜」

俺の素直な気持ちをひかるさんが先に言ってくれた。

「遥さん、すっごい綺麗ですよ！マジで！」

友洋も臆することなく素直な感想を述べる。

「あ…ありがと…」

照れ笑いをしながら、遥は何か言いたそうに俺を見た。

「あ…何か今日は…遥じゃないみたいだな」

遥のいつもとは違う姿にどぎまぎしてつい憎まれ口をたたいてしまった。

「もう！それどういうことよ！」

少し拗ねたように頬を膨らませて唇をつき出す遥。
いつもより華やかに色づくその唇は、ぷるんと艶やかでみずみずしくて、思わず触れてみたくなってしまう。

「いや、その…いつもより綺麗だよ、って意味で…」

しどろもどろになる俺をじろっと軽く睨んで「誉め言葉として受け取っておくわよ〜だ」と怒ったふりをする遥。

でもちらりと垣間見せた表情は何だか嬉しそうで、本気で可愛かった。