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年上のカノジョ

第7章 動きだすココロ

祭りのメイン会場に着いた。友洋たちはまだ着いていないようだった。

このメイン会場では色んなイベントをやっている。
そして、祭りのフィナーレは少し離れた小高い丘からの打ち上げ花火。俺は毎年このメイン会場で花火を見る。いつもは男友達どうしでぎゃーぎゃー騒ぎながら見ているけど、今年は違う。

友洋がいるのは毎年のことだけど、今年は遥やひかるさんがいる。
それだけで何だか緊張してしまう俺はお子ちゃまなんだろうか。

遥の手の温もりを感じながら、このまましばらく、花火が終わるくらいまで友洋たちに会わなくてもいいかな、なんて思ってしまった。
ごめん、友洋。

ただ、一緒に来てるのにはぐれたままというのもどうか、と思ったから一応遥に聞いてみた。

「ひかるさんから連絡あった?」

「ううん、何も」

「そっか…二人ともどこにいるんだろ。友洋に連絡してみようかな?」

「あっ…」

遥がなぜか少し慌てた表情を見せた。

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