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年上のカノジョ

第8章 ひかると友洋

−ー友洋side−ー

ひかるさんに手を引かれてあちこちの店を連れ回される。
遥さんとは違って、何だか積極的だ。背の高いオレといれば目印になるから迷子にならない、っていう理由はどうなんだと思わないでもないが。



…不思議な人だな…



「ねえねえ、これ綺麗だと思わない?」

オレの手を引きながら先を歩いていたひかるさんが言いながら振り返った。そのきらきらした眼差しに、不覚にもくらくらしてしまった。



どうにかしてるぜ、オレ…



ひかるさんが目を輝かせているのは、ガラス細工の屋台だ。色とりどりのガラス細工が並んでいる。

華奢で、繊細で、きらきらしてて。

何だかひかるさんに似ている気がした。

あれもこれも素敵、と言いながら眺めるひかるさんを後ろから見守るオレに、店のおばさんが言う。

「アンタ、可愛い彼女に何かプレゼントしてやんなよ!」

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