Love Days ~大好きなヒト~
第5章 双子の職場体験
「皆さん、お願いですから、喧嘩するのはやめませんか?」
「あ…。」
「折角皆さんが来てくれたんだす。 もっと、楽しい雰囲気にしましょう?」
「あ、すみません…。」
隆兄は口調は優しかったものの、顔は、少し怒っているみたいだった。
「今市さん…。」
「…ごめんなさい。」
「あ、いえいえ。 良いんです。
…それでは、また楽しくいきましょう?」
「はい!」
これを見ていたNAOTOさんと臣さんが笑顔で私ともアイコンタクトを取っていた中で、隆兄が思い出したように問題発言を(笑)した。
「あ、そうだ。」
「? 今市?」
「すみません、NAOTOさん。
でも、これだけは言わせて下さい。」
「ああ、何だか分からないけど、良いよ。」
「有難うございます。」
そう言うと、隆兄はまた皆の方に体を向けた。
「実は…。」
「えっ?」
「実は、そこにいる鈴音ちゃんと澪音ちゃんは、僕の従妹です。」
「なっ…!」
「なので、僕の大事な従妹達に、もう手出ししないで下さいね?」
…笑顔でそう言った隆兄は、私達にウインクをしてきた。
…ま、マジかよ…。
「ちょっと、隆君! 言わないって言ってたじゃん!」
「ゴメン、れんちゃん。 さっきのとかを見てたら、もう言っちゃったほうが2人にとってもいいかな、と思って。」
「隆兄…。」