
保健性活委員
第3章 ふたりで
「おはよ!こっち!!」
荷物を降ろす間もなく、朱里にラチられ、普段生徒が使わない廊下の踊り場にきた
「大丈夫?沙織?」
すごく不安そうに顔を覗き込む朱里
過去の事件の事も知っているからこそ、すごく心配してくれている。
「大丈夫だよ、ありがとう」
「本当に?」
「うん、心配してくれてありがとう」
笑ってみせると朱里は安心したのか朱里も笑ってくれた
「そっか、よかった。昨日メールの返信なかったから何かあったのかと思ったよ」
「え、メールくれてたの?ごめん昨日帰ってすぐ寝ちゃって」
昨日は泣き過ぎたせいか、体がだるくて帰ってすぐ寝ちゃったんだよね
まさか高野くんにあんな話ししちゃううなんて思わなかったけど、これから半年間も色々しなきゃいけないんだし
必要な事だったのかな....
「へぇー......そんなに疲れるほど高野激しかったんだ」
「激し........!?違う!」
顔を真っ赤にしながら、全力で否定をする
「まあ、高野は激しそうだし、長そうだもんなー」
朱里は勝手に納得した気になってる
「しっしっっししてない!!」
「え?」
「だから!してないの!!」
朱里はありえないという顔をしたまま私に詰め寄ってくる。
「まさか...高野って.....イン「おはよ、白石さん」
朱里の声は後ろから笑顔で近づいてくる高野くんの挨拶によって途切れた。
私と朱里は同時にそちらに振り向くと、高野くんと同じクラスの片瀬くんがこっちに向かって歩いてきていた。
