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片思い

第5章 苦しい想い


「はぁー…」
席替えが終わり班のメンバー対決で
なぜかカルタをやった。

楽しくない。
てか、全然盛り上がってない…w

太田くんは私の前に座る女子と
はなしている。

そんな会話に入ろうと思えば入れたかもだが
入りたくもない。

梨花の楽しそうな笑い声がこっちまで
響いてくる。

(いいなぁ…。せめて私も同じ班が
よかったなぁ…)

今さら仕方がないってわかってるけどさ…。

「駿ー!!何やってんのぉ!!(笑)」
梨花の声だ。

梨花と富岡君は同じ小学校らしく
梨花は富岡君のことを名前で呼ぶ。

チラッと富岡君の方を見た。
男子とはしゃいでいる。
笑顔だ。
梨花も笑っている。

2人が話している訳ではないが正直
富岡君も梨花だと話せるみたい。

ほんの少しだけど…。

すごくすごく嫌だった。
芽衣が心配そうに私のことを見ていた。
私はその事にも気づかないくらい
落ち込んでいた。

家に帰ってできるだけ思い出したくなくて
1人にならないようにしていた。

テレビを見ながら笑っていたけど
心は笑っていなかった。

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