妖魔滅伝・団右衛門!
第4章 足軽退魔師団右衛門
「……昨日は、悪かった。つまらない嫉妬心で、お前を不安にさせてしまったな」
「嘉明……」
「こうして不安が解消されるなら、いくらでも付き合ってやろう。だが、きちんと目が覚めたら、昨日何があったか説明してもらうからな」
酔っ払った団右衛門に、どこまで話が通じているかは分からない。しかし団右衛門が満足げに笑んだのを見て、嘉明は安堵した。そして安堵は、すぐ快楽に変わる。再び固さを取り戻し突かれる逸物に、嘉明は身を委ねた。
嘉明は団右衛門に事情を聞くつもりだったが、団右衛門は事が済むとそのまま深い眠りについてしまう。散々酔った後に抱き合った疲労が重なれば、それも無理のない事である。人を呼べば、隠している関係が知られてしまう。殿としての矜持もあるが、そうでなくとも秘め事を触れ回るのは恥である。仕方なく、嘉明は自らと団右衛門を清めた。
(寝ている相手を綺麗にするのは、案外面倒なんだな。私も、少し反省しなければ)
行為の後、嘉明は気怠さに耐えきれず団右衛門が処理している最中に眠っていた。しかし、それがどれだけ手間なのか、今日初めて知ったのだ。